008.涼しい
短歌3首
海野いづれ
2024.09.23
誰でも
候補をあげつつお昼ごはんどうする?ってともだちと話していたら、ふたりでカレーを食べたことがないからカレーにしようって言うからびっくりした。これまでの人生でカレーを何度食べても、あなたと食べるカレーは初めてだから。詩だ。詩カレー。
約束みたいですね、と言われてそのときは約束なのかな?と思ったけど、あとからじんわり約束なんだなあと思ってうれしくなっちゃった。
やっぱり約束って果たされるかどうかは問題じゃない気がする。
昔すきだった人に「あなた以上にやさしい人を知らない」って言葉を別れの挨拶として言われたことを引きずっていて、でも今なら多少のお世辞(ほんのちょっとの嫌味?)だとわかる。
わかるけど、もし本当にわたしがやさしい人間だとして、わたしをやさしいと思うなら、わたしがあなたのことを好いていたというそれ以上でも以下でもないってこと。わかって〜。
あなたにだけやさしい人間。
-----
たましいに色があるなら紅葉色 話したいことはなくていい
天国はあるならだいだい色をした長い廊下だと告げあった
薄紫の感情だって言われても納得できそうな帰り道
-----
嘘を吐かれたことよりこの人には嘘を吐いてもいいと思われたことがつらい。ね
無料で「遠い窓」をメールでお届けします。コンテンツを見逃さず、読者限定記事も受け取れます。
すでに登録済みの方は こちら