006.白

短歌6首
海野いづれ 2024.02.18
誰でも

朝起きたら冷蔵庫のドアもお茶っ葉の缶も開いたままになっていた。

そんなことが許されると思いますか?

朝ごはんに前日買ったドーナツを食べたらお腹が痛くなりました。因果応報。この日に限らず明日食べたいからドーナツを買うってことをよくするんだけど、本当にやめたほうがいいですね。わたしは続けます。

まだ間に合うよって急かされながら走った

毎日毎日車や飛行機に乗っていつもわたしが運転している

 どれもうまくいかない

お父さんの運転する車に乗る

海の見える丘にいて大きな鳥が足元にいた きれいだった

人類みんなで月に逃げる

 もたもたしていたら宇宙船が最後の一台になって本当にみんな月に行ったのかはわからなかった

本当にずっとわたしは「タイミングがすべて」のアンチです

クレープってきれいに食べられたこと一度もないのにだいすき

日記、一度書いて消した部分が浮かび上がったらどうしよう

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白い煙を眺める風習が消えてバスの一番後ろに座る

すきな人が善人だとは限らない話を何度でもわかりたい

思い出がきれいなように燃え跡は思い出そうすると白と黒

窓からは雪も星も見えそうだからやけにまぶしい街灯だった

なにを言えば告白ということになりあなたの庭に雪降るだろう

渡せない手紙があるとして雨に気がついたのに眠りについた

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最近すきなもの:あおさの味噌汁

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